第19回:日記「The Second」
コンビ歴16年以上の漫才師の大会「The Second」をTVerで観た。特に調べも事前番組も観ていなかった。「M-1グランプリの出場条件がコンビ歴15年以内だからM-1でチャンスを掴めなかった芸人のセカンドチャンスの意味を込めた大会なのかな。」くらいぼんやりした気持ちで見始めた。
昔好きだったNHKの爆笑オンエアバトルで何度も観ていたスピードワゴンや超新塾やテンダラーの漫才や、三四郎の熱い漫才や、囲碁将棋やギャロップの練り上がった漫才や、金属バットやマシンガンズの2人で話しているのが楽しそうな漫才に胸が熱くなって笑いながらカッコ良過ぎて泣いた。僕にとってお笑い芸人の生き様は表現者の中でずば抜けてカッコ良くて憧れがある。笑いなんて雲をも掴むようなもので、でも掴み応えはこれ以上ないくらいあるのは舞台に何度か立って経験はしたけど、僕の場合は芝居という手法に逃げていた。笑いが起こらなかった時の逃げ道に物語や台詞を当てはめて稽古もした。でもお笑いの舞台はウケるかウケないかで逃げ道はない。笑わせるに一直線で、しかもその手法を芸人の数以上に生み出されているのだから感動が止まらない。本当にカッコいい。
一度はお笑い芸人になってみたかったな。とたまに思う。勿論今回も思った。特にThe Secondは中堅芸人ばかりでバチバチではあるが漫才を沢山の人に見てもらえるのが楽しくて仕方ない。という姿が眩しい。相方と楽しそうに噛み締めるように漫才をしているのがじわっとする。いいなぁと思う。でも僕はもう「なってみたかったな」という気持ちなのだ。大喜利の番組で急に振られた芸人を観ていて、これがもし僕だったら?と思うと緊張してしまう。性格的にも向いていないんだと思う。だから憧れで良い。憧れの人達が結果発表で仲良くしているのをみていいなぁと思うのもきっと憧れなのだろうと思う。