第26回:日記「並ぶお祭り」

基本動作が「並ぶ」のお祭りに行きました。
かけぬけるおにぎり 2023.06.12
誰でも

妻と子供と近所のオートレース場で開催された子供向けのお祭りに行った。

基本的に食べ物以外が全て無料のお祭りなので人、人、人、人、人!すごい人!

無料体験のワークショップは開催時間前に到着するも長蛇の列。並んでいたら4歳児の保育園の友達家族と隣人家族が居て4歳児がテンション上がりが列から外れてそちらに行く。妻も追いかけて行く。僕と0歳児だけぽつんと並んでいた。その方が気楽ではあるが早速お祭りに取り残された気持ちになる。

列の折り返しで同じく並んでいた隣人の旦那さんと会い「僕はチラシの写真に載っていたベビーカステラを食べに来ました!」と意気込んでいた。しかし、実際にベビーカステラは無く、この1時間に旦那さんは絶望する事になる。

それから40分程度並んだのだが結局店員オーバーでワークショップは断念。

また違う保育園の友達家族がかき氷を買って下さり皆で食べる。どんどん4歳児の友達が増えていく。4歳児の友達と話していたら「こいつには勝てる」と思われたのか男の子と女の子両方から「おしっこシャー!!」とか「うんこぼとっ!」とか仕掛けられる。すかさず「そうそう、ちゃんとトイレでして偉いね……っておーい!!僕はトイレじゃないよー!!」と反応したら喜ばれてしまい、更にエスカレートして永遠と排泄される羽目になった。

僕が段々とリアクションに飽きて来た為「ちゃんと最後は流さないと駄目だよ」と行って「ピッと」言わせて「ゴパー!」と言いながら水に流された感じで回転しながら逃げたが追いかけられて逃亡失敗。排泄に加えて流しを繰り返す事になった。4歳児ってもうおしっこうんこが最強なんだなと思いながら、これで笑って貰えるのは楽は楽だけど、うちの4歳児はかき氷に夢中で僕を見てはいないし、妻は僕の体力を心配するし、何よりもこの子達の親の目が怖かった。

「ちょっと!汚い事はやめなさい!」と呆れ気味に怒られていたけど僕も怒られた気持ちになった。

その後、ミニ動物園もミニ水族館も体験コーナーは終了していて、遠目に見ても悲しくなりとぼとぼ歩いていたら、また4歳児の友達とすれ違い、水風船のヨーヨーをボンボンしていた。それを見た4歳児と隣人の子が「あれ欲しい!!」と騒ぐ、一緒にいたおばあちゃんが「ヨーヨー釣りコーナーがあって1時間並びました!!私だけで!!一時間も!!」と叫んでいてつい笑ってしまった。ただ、その後も子供たちはヨーヨーが欲しくてたまらなくなりずっとやりたいと叫んでいて、1時間も並ぶのもな……となり「家で水風船作ってプールに浮かべてやろうよ」と提案しても「今!今やりたいの!」の聞かない、そりゃそうだ。子供と大人は過ごしている時間感覚がまるで違うのだ。我慢が出来る出来ないだけではないのだ。

なので、妻と隣人の奥さんが並び、僕は2人の子守り、隣人の旦那さんはどうしても食べたいベビーカステラ調達、に分担する事にした。

子供2人は元気に駆け回り、ベビーカステラはそもそも無くて、並ぶのも途中で心が折れかけたけれども、無事にヨーヨー釣りが出来、子供らは「楽しかったね!!」と言いながら歩いて帰った。

基本動作が「並ぶ」のお祭りで、ヨーヨー釣りなんて一瞬で終わったけれど、子供らはその過程も行きも帰り道も楽しめるんだから最強だなと思った。あんな小さな身体で体力よりも楽しいが身体を突き動かすんだろう。羨ましい生き物だと思う。今僕が出来るのはこの楽しいを邪魔するものを排除して広げたり提示する事なのかも知れない。

けどいかんせん体力が持たず、帰宅してぐったりした。

ちなみにその次の日も隣人の子と遊んだ。さすがに尊敬する。

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