日記「アイスを唱える」

新システムのセミナーで東京へ出張した。誘われたのがきっかけだけど自分から出張をする。という選択をしたのは多分初めてで変にそわそわした。新幹線でお昼を取ろうとコンビニへ寄ったら赤飯のおにぎりがあり、買った。赤飯は何かめでたい事がある日くらいしか食べず、しかも最近その文化も廃れている気もするから久しぶりだった。コンビニでアルバイトをしている時も「赤飯のおにぎりなんて売れるのか？」と思っていたけれど食べるといい感じの塩加減で美味しいし腹持ちも良い。満足度はかなり高い。でも買っている人はほとんど見ない。それでも無くならない赤飯おにぎり。かなり上層から圧がかかっているに違いない。赤飯おにぎりを守る会。という組織もあると思う。無かったら僕がひっそりと心の中で作ろうと思う。活動はコンビニで赤飯おにぎりを見かけたら積極的に購入を検討する。だけ。

セミナーの会場は駅から2分と案内に書いてあったので焦らず向かったのだが、流石は東京。徒歩2分でも迷わせる。グーグルマップさんにお世話になり無事に到着。商業ビルの中が会場だったのだけど、こんな所で仕事をしていたら人格変わりそうだな。いいな。と思いながら無表情で向かった。セミナーは勉強になった。なったけど、他部署のフォローも必要だという課題が増えてしまった。課題解決が出来たらいいなと思っていたのに。

帰りに駅ビルの中でお花と31のアイスを買った。31のお店はピンクと可愛いポップでファンシー過ぎて34歳男性がスーツで寄るにはハードルが高い。乗り越えると犯罪な気さえもする。それでも子供の笑顔！と犯罪のラインを越えて注文に向かった。ふと周りをみたら他のお客さんも犯罪者ばかりだった。でもよく考えるとこの人たちも家族が喜ぶと思って犯罪者になったわけだし、むしろ善人なのでは？とほっこりしながら注文に向かったが商品名が「ホッピングシャワー」や「ベリーベリーストロベリー」や日曜朝の魔法少女の呪文みたいで唱えるのにまた一線を越える必要があった。店員さんは真剣に聞いてくれていたのだけど後半「もうひと思いに笑ってくれ」とやけくそになって、自己防衛の為に自分で笑いそうになった。